歩き方

宮島観光の穴場スポットへ!嚴島神社から徒歩約10分、宮島最古の寺院「大聖院」を訪ねる/滝小路・五百羅漢・大聖院

#一度は訪れたい名建築 #建築 #歴史

宮島観光といえば海に浮かぶ嚴島神社や大鳥居が有名ですが、嚴島神社を出て西に歩けばそこには、静かな時間が流れるもう一つの名所があります。宮島最古の寺院「大聖院」です。

今回は、ただ目的地を目指すだけではなく、趣ある路地を歩き、愛らしいお地蔵さんたちに出会いながら、大聖院の魅力を満喫できる散策コースをご紹介します。賑やかな表参道とはひと味違う、宮島の穏やかな時間を楽しんでみませんか。

かつて高位の神職が暮らした
歴史情緒あふれる「滝小路」を歩く

大聖院へ向かうなら、嚴島神社の出口から西へ延びる「滝小路」を通るルートがおすすめ。

観光客で賑わう商店街を少し離れると、そこには静寂に包まれた趣深い町並みが広がります。かつてこの一帯は、嚴島神社に仕える高位の神職たちが暮らした特別な場所でした。

一方、隣の「柳小路」には商人や職人などが住み、当時の宮島では身分によって居住区が分かれていたと伝えられています。

滝小路には、今も伝統的な「宮島格子」を備えた町家や重厚な石垣、風格ある土塀が残り、まるで時代を遡ったような気分に。このエリアは「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されており、宮島の歴史や文化を身近に感じられる散策路として人気を集めています。

宮島格子
石垣
土塀

自分に似た顔のお地蔵さんが見つかる!?
ユーモラスな仕草に癒される「五百羅漢」

滝小路を抜けて進むと川のせせらぎが聞こえ、大聖院の表玄関「仁王門」へと続く石段が見えてきます。

門をくぐると、階段脇には「五百羅漢」と呼ばれるお地蔵さんがずらりと並び、参拝者を優しく迎えてくれます。色鮮やかなニット帽をかぶった姿が印象的で、一体一体異なる表情をしているのも魅力です。

穏やかに微笑むお地蔵さん、どこかユーモラスな仕草を見せるお地蔵さんなど、その姿を眺めているだけで自然と心が和みます。

「自分や家族に似た顔のお地蔵さんがきっと見つかる」ともいわれているので、ぜひお気に入りの一体を探してみてください。

1200年以上の歴史を刻む
弘法大師・空海ゆかりの古刹「大聖院」

大聖院の歴史は、今から1200年以上前の西暦806年にまでさかのぼります。

弘法大師・空海が霊峰「弥山」に心を動かされ、この地に開いたと伝わる宮島最古の寺院です。以来、鳥羽天皇をはじめとする歴代天皇の祈願所となり、さらに豊臣秀吉が歌会を催すなど、多くの歴史的人物とも深いゆかりを持っています。

実は明治時代まで、大聖院は嚴島神社の「別当寺」として重要な役割を担っていました。神社へ奉納する読経などを行い、神社と寺院が一体となって信仰を支えていたそうです。

神仏分離令によって現在の姿となりましたが、境内には今でも、かつて嚴島神社の本殿に祀られていた貴重な仏像(十一面観音菩薩など)が大切に引き継がれています。「嚴島神社」と「大聖院」は、2つで1つの聖地なのです。

嚴島神社を訪れた際は、少し足を延ばして、宮島のもう一つの魅力に出合う散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。

十一面観音菩薩

※神仏分離令:明治政府が1868年に発令した、神仏習合の慣習を禁止し、神道と仏教、神と仏、神社と寺院とを区別する政策

【DATA】
大聖院
住所/広島県廿日市市宮島町210
TEL/0829-44-0111

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MIYAJIMA NOTE 編集部

宮島を歩き、心が動いた風景や出会い、地域に息づく文化を取材。 観光情報だけでは伝わらない、その土地の空気や時間を旅の記録として届けます。