MIYAJIMA NOTE 編集部

やさしい彩色に宮島らしいモチーフ、手に包み込むと「土」のあたたかみも感じる、そんな器と出合いました。「宮島御砂焼」。広島を代表する伝統工芸品の一つです。
「御砂」とは、世界遺産、嚴島神社の砂。本殿下の神聖な「御砂」を、祈禱していただいた後土に混ぜ、焼きあげられているのです。
江戸時代、安芸の国で、嚴島神社本殿下の御砂を旅のお守りとしていた風習から始まったと伝えられています。

宮島御砂焼 対厳堂は、「嚴島神社御用窯」としてその伝統を守り続ける窯元。嚴島神社の祭器をはじめ、たくさんの作品が工房で製作されています。

紅葉の葉を一枚一枚貼付け、デザインした「もみじ紋」は、あたたかい色味で、宮島らしい趣があるシリーズ。旅のお土産や、旅立ちを祝う縁起物としても喜ばれているそうです。


折鶴をモチーフとした「折鶴ランプ 燈」や「折鶴香炉 祈り」は平和への願いが込められた作品。
平和記念公園にある『原爆の子の像』へ捧げられた千羽鶴を、宮島最古の寺院、大聖院がお炊き上げを行い、その灰を釉薬として使っています。
「折鶴ランプ」は、岸田元総理によるウクライナ訪問の際、ゼレンスキー大統領に贈られたもの。またG7広島サミットにおいて、廿日市市長より全首脳陣にも贈呈されました。

江戸時代から続く「安全に、無事に」という願い、「平和」への祈りが込められた宮島御砂焼。対厳堂に併設されている店舗・ギャラリーで、ゆっくり鑑賞してみては。
場所は、JR宮島口駅から徒歩で3分ほど。煉瓦造りの高い煙突に、連綿と受け継がれた窯元の思いと、歴史を感じる佇まいです。映画『ミステリと言う勿れ』の舞台にもなりました。
店内では絵付け体験も可能。「願い」を込めて筆をとってみるのも、よい旅の思い出と なりそうです(鉛筆で下書きもできます)。


【DATA】
■宮島御砂焼 対厳堂
住所/廿日市市宮島口1-3-39
TEL/0829-56-0027
営業時間/10:30~17:30 (絵付け体験の受付は10:30~15:00)
休/水曜(詳しくは、営業日カレンダーをご確認ください)